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■見出し
・貸出動向: 銀行貸出残高は対前年▲0.8%
・マネタリーベース:日銀当座預金は減少へ
・マネーストック:流動性資金への集中は一服
■introduction
日銀が発表した貸出・資金吸収動向等によると、5月の銀行総貸出(平残)の前年比伸び率は▲0.8%(前月は▲1.0%)と震災以降3ヶ月連続でマイナス幅が縮小した。マイナス幅は2009年11月(0.1%増)以来の小幅となっている。内訳では、都銀等が前年比▲2.7%減(前月は▲3.1%)、地銀が同1.3%増(前月は同1.2%増)と、都銀等におけるマイナス幅縮小の動きが顕著だ(図表1~4)。
この持ち直しの動きは震災後の緊急融資や企業の運転資金確保の動きを反映したものとみられ、銀行貸出のトレンド自体が増加に転じたとはまだ言い難い。今後の復興の動きの中で、「設備投資マインド、住宅取得マインドが回復するか」、「日銀の資金供給制度など政策効果が出るか」が注目点となる。
なお、預貸バランスについて、季節要因を考慮せずに貸出金・預金等の前月差を見ると(図表5)、貸出残高が前月比▲2.6兆円の減少となった一方、預金等は前月比0.8兆円増加しており、銀行システム全体としては、今のところ資金需給に特段逼迫感はないものとみられる。
(2011年06月08日「経済・金融フラッシュ」)
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03-3512-1870
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
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