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金融市場の動き(6月号)~長引く「円とドルの弱さ比べ」、米国の自律的回復がカギに
経済研究部 上席エコノミスト 上野 剛志
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- (実効レートでは年初から円安に) 通貨の総合力を示す実効レートでは円は年初水準を下回って推移している。ただし、この間ドルも安くなっているため、円からドルを見た円ドルレートは一進一退、「円とドルの弱さ比べ」が続いている。5月は円もドルも実効ベースで持ち直したが、ユーロ急落の受け皿となった側面が強く、他律的な側面が強いと言える。今後の為替を考える場合、ユーロや世界経済への見方がドルや円の実効レートを左右するが、ドルと円の連動性はかなり高い。ドルが円を引き離して持続的に上昇、すなわち円高ドル安が修正されるには、米国の自立的な回復に伴う金利差拡大が条件となるだろう。
- (日米欧金融政策) 5月は日米欧とも金融政策に変更がなかったものの、既に利上げを実施し追加利上げのタイミングを図っている段階のECB、時期はまだ先だが出口戦略を具体的に見据えているFRB、追加緩和の可能性を大きく残している日銀、という形で各国金融政策のスタンスには大きな開きがある。この構図は当面続きそうだ。
- (金融市場の動き) 5月の金融市場は株安・債券高(長期金利低下)・為替ではユーロが急落。相次ぐ弱い経済指標で米国景気への悲観が台頭しており、今後しばらくは長期金利、円ドルレートともに方向感が出にくいだろう。5月米雇用統計の結果が予想以上に悪いと受け止められれば、一時的に長期金利1.1%割れ、1ドル80円突破も。

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