- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 年金 >
- 年金資産運用 >
- いま問われる、確定拠出年金の運用方法
確定給付年金の運用では株価が上昇し、その配分シェアが高まれば、リバランスのために株を売るのがルールである。ところが、確定拠出年金ではその逆が起こっているらしい。最近の株価上昇を眼の当たりにして、元本確保型を中心に運用していた加入者が、その資金を少しずつリスクの高い資産に振り向けているという。
もちろん、株式のリターンの高さだけでなく、リスクをも自覚して、資産配分を変えたのなら首肯できる。しかし、隣の同僚の資産が5割増えた、2倍になったと聞いただけで、元本確保型商品から株に乗り換えたというのでは、株価が下がると元の配分に戻す、近視眼的な投資行動に陥ってしまう恐れがある。
企業としては、もともとの退職金額を確保するための前提として、2.0%や2.5%の利回りを想定していたので、1%前後の利回りしかない元本確保型を諦め、もっとリスクを取って欲しいというのが本音であろう。とはいえ、長期的視点やリスク分散効果を理解しないままの投資では、「高く買って安く売る」という最悪の結果を招きかねない。
確定拠出年金導入から5年、株式市場が順風を迎えたかにみえるいまこそ、適切かつ優れた内容の投資教育を実施するため、加入者1人1人の投資行動データを蓄積・分析し、活用すべきである。
このレポートの関連カテゴリ
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年04月19日
しぶといドル高圧力、一体いつまで続くのか?~マーケット・カルテ5月号 -
2024年04月19日
年金将来見通しの経済前提は、内閣府3シナリオにゼロ成長を追加-2024年夏に公表される将来見通しへの影響 -
2024年04月19日
パワーカップル世帯の動向-2023年で40万世帯、10年で2倍へ増加、子育て世帯が6割 -
2024年04月19日
消費者物価(全国24年3月)-コアCPIは24年度半ばまで2%台後半の伸びが続く見通し -
2024年04月19日
ふるさと納税のデフォルト使途-ふるさと納税の使途は誰が選択しているのか?
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年04月02日
News Release
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
【いま問われる、確定拠出年金の運用方法】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
いま問われる、確定拠出年金の運用方法のレポート Topへ