- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 社会保障制度 >
- 年金制度 >
- 年金改革の政治学
塩川財務大臣の突然の発言により、社会保障審議会での「年金改革」に関する一連の議論はどうなってしまったのだろうかと、多くの人々は思ったに違いない。「現役時代の収入を保証する現在の(年金水準の)考え方では高過ぎるので、これからは老後で夫婦最低限の生活ができる生活保護世帯の給付を上回る程度で良いのではないか」と述べたという。
政府部内には、年金部会での議論を承知した上で、牽制球を投げたい人がいるということであろう。しかし、それなら多くの経済学者が「民営化論」を大合唱していたときに、どうして強く意見を主張しなかったのだろう。
年金水準の議論は基本中の基本である。わが国では、どの程度の所得代替率を公的年金の目標とするのか、といった国家の基本方針についてさえ合意がないとは恐れ入る。このような発言が益々、若者の年金不信を増幅させないかと懸念される。
どこの国の政治家も国民に負担を強いて、給付を削減するよう な不人気と責任を負いたくない。しかし、このような意見は外野でなく、公開討論の場で戦わすことが筋ではないだろうか。
このレポートの関連カテゴリ
ソーシャルメディア
新着記事
-
2021年01月22日
バイデン新政権発足、円相場への影響は?~マーケット・カルテ2月号 -
2021年01月22日
ECB政策理事会-政策変更なし、経済見通しも想定内 -
2021年01月22日
未婚化と雇用 ~コロナ禍で求められる雇用の確保~ -
2021年01月22日
新型コロナ禍の自社株買い動向-前年度比は大幅減少も、足元は徐々に増加 -
2021年01月22日
世界各国の新型コロナとの闘いを振り返って
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2021年01月21日
News Release
-
2020年10月15日
News Release
-
2020年07月09日
News Release
【年金改革の政治学】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
年金改革の政治学のレポート Topへ