1998年08月25日

”モバイルワーク”で急速に進む日本のテレワーク

小豆川 裕子

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■目次

1.テレワークのなかの“モバイルワーク”
2.新しい労働時間制度の適用
3. 顧客に近く、経営トップに近い、合理的なワークスタイル

■introduction

パソコン、携帯電話やPHS、PDA(携帯情報端末)など、情報通信機器の急速な普及や高度化によって、時間や場所を問わないワークスタイルが現実のものとなってきた(図表-1)。
テレワークはこうした情報通信ネットワークを活用して、本来勤務すべき場所以外の場所(オルタナティブ・オフィス)で仕事を行う総称である。該当するワークスタイルとしては図表-2が挙げられる。
日本のテレワークは80年代後半より、個人や企業、地域、社会などさまざまな主体に対するメリットが指摘されてきたが、特に企業対象のテレワークは、マネジメント慣行が障害となってなかなか進まなかった。しかし、ここにきて最も普及が著しいのがモバイルワークである。
日本電子工業振興協会(JEIDA)は、今年720万台以上出荷されるパソコンのうち、50%以上をノートパソコンが占めると予測する。
また、同協会が97年10月から98年2月に実施した上場企業対象の調査によると、実際に出先から本社のセンターシステムに接続してデータをやりとりしている企業は14%、実験中の企業を含めると26%に上っている。管理部門、エンドユーザー、ともに導入に積極的で、部門別内訳では営業・販売部門(70%)が最も多く、次いで情報システム部門(49%)、役員(31%)である。用途については、電子メールや営業日報の作成、スケジュール管理が上位を占める。

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小豆川 裕子

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