- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融市場・外国為替(通貨・相場) >
- 2017年はどんな年? 金融市場のテーマと展望~金融市場の動き(12月号)
2016年12月02日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■要旨
- (トピック) 今年は年央にかけてネガティブな材料が相次ぎ大幅な円高・株安が進行した後、終盤には米大統領選でのトランプ氏勝利がポジティブな材料と捉えられ、急速に持ち直した。年末にかけて注目材料を残しており、まだ波乱含みだ。多くのサプライズに翻弄された一年と総括される。それでは、来年は金融市場にとってどのような年になるだろうか?まず、最大の特徴として、海外要因に大きく左右される展開になりそうだ。米国に関してはトランプ期待の持続性と政策実行の行方、欧州では主要国で相次ぐ国政選挙が大きな材料になる。新興国からの資金流出懸念も引き続きテーマになりそうだ。一方、国内要因の影響度は相対的に低くなると見込まれるが、TPP・賃上げの行方、衆院解散総選挙の有無が注目される。日銀の大幅な政策変更は予想されないが、国債買入れの規模縮小が実施される可能性が高い点には留意が必要となる。基本シナリオとしては、最大の焦点であるトランプ大統領への過度の期待が一旦剥落する形で揺り戻しの円高が発生、日本株も調整すると見ている。年内にこの動きが始まる可能性もある。その後は政策を見極める段階となるが、良くも悪くも現実路線を取ることが次第に明らかになり、公約ほどではないにせよインフラ投資も増額されることなどから、年央頃から米経済への期待が持ち直し、緩やかな円安・株高基調に移行すると予想。ただし、欧州の政治リスクや新興国からの資金流出懸念がたびたびドル円と日本株の上値の抑制に働くと見ている。これをベースとして、国内材料が多少の上・下振れ圧力になるイメージだ。材料が多く、不透明感が強いだけに、不安定な相場展開になることは避けられそうにない。
- (金融市場) 今後も当面は、米利上げを控えてドルと長期金利の高止まりが見込まれるが、利上げ後は調整圧力等から、一旦ドル安・金利低下に向かうと予想。
■目次
1.トピック:2017年はどんな年?金融市場のテーマと展望
・2016年の振り返り・・・サプライズ続出
・2017年はどんな年?
・メインシナリオ
2.日銀金融政策(11月):指し値オペを初めて実施
・(日銀)現状維持
3.金融市場(11月)の動きと当面の予想
・10年国債利回り
・ドル円レート
・ユーロドルレート
1.トピック:2017年はどんな年?金融市場のテーマと展望
・2016年の振り返り・・・サプライズ続出
・2017年はどんな年?
・メインシナリオ
2.日銀金融政策(11月):指し値オペを初めて実施
・(日銀)現状維持
3.金融市場(11月)の動きと当面の予想
・10年国債利回り
・ドル円レート
・ユーロドルレート
(2016年12月02日「Weekly エコノミスト・レター」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1870
経歴
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
上野 剛志のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/03/21 | 円相場に漂う不気味な気配~マーケット・カルテ4月号 | 上野 剛志 | 基礎研マンスリー |
2025/03/21 | 資金循環統計(24年10-12月期)~個人金融資産は2230兆円と前年比86兆円増加も実質では前年割れ、定期預金が純流入に | 上野 剛志 | 経済・金融フラッシュ |
2025/03/19 | 日銀短観(3月調査)予測~大企業製造業の業況判断DIは2ポイント低下の12と予想、トランプ関税の影響度に注目 | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/03/07 | 長期金利の上昇は続くのか?~16年ぶり1.5%到達後の金利見通し | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
新着記事
-
2025年03月21日
東南アジア経済の見通し~景気は堅調維持、米通商政策が下振れリスクに -
2025年03月21日
勤務間インターバル制度は日本に定着するのか?~労働時間の適正化と「働きたい人が働ける環境」のバランスを考える~ -
2025年03月21日
医療DXの現状 -
2025年03月21日
英国雇用関連統計(25年2月)-給与(中央値)伸び率は5.0%まで低下 -
2025年03月21日
宇宙天気現象に関するリスク-太陽フレアなどのピークに入っている今日この頃
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【2017年はどんな年? 金融市場のテーマと展望~金融市場の動き(12月号)】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
2017年はどんな年? 金融市場のテーマと展望~金融市場の動き(12月号)のレポート Topへ