- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 金融・為替 >
- 金融市場・外国為替(通貨・相場) >
- 4月マネー関連:銀行貸出の伸びに一服感
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■見出し
・貸出動向: 伸びは前月比横ばい
・主要銀行貸出動向アンケート調査: 貸し手から見た資金需要の伸びは大幅鈍化
・マネタリーベース: 日銀の大規模資金供給を反映し、当座預金残高は引き続き大幅な伸び
・マネーストック: リスク回避の動きが続く
■introduction
貸出・資金吸収動向等によると、4月の銀行総貸出(平残)の伸び率は前月と同じく前年比3.6%となった。2008年12月をピークに伸びは一服してきている。CP・社債市場の機能が回復する中、景気悪化に伴う設備資金需要の低迷が影響してきている。
ただし、大企業向けと中小企業向けでとりわけリーマンショック以降の伸び率に大きな乖離が存在している点には注意が必要だ。構図としては、大企業は中長期的に当座比率が低下していたため、リーマンショック後に社債・CP市場の混乱もあって手元流動性危機に陥り、急速に借入需要が拡大、貸出が増加した。一方、中小企業は90年代末の金融危機における貸し渋りを受け、以降に手元流動性を積み上げてきたため、当初は手元資金で対応。その後不況の長期化に伴って借入需要が生じたが、金融市場では社債でのスプレッド格差拡大に見られるように信用力による選別が厳しくなっており、政府の緊急保証制度による信用補完を積極活用しつつ辛うじて借り換えを行ってきた状況がうかがわれる。(図表1~4)
(2009年05月13日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ

03-3512-1870
- ・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所
・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)
上野 剛志のレポート
日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
---|---|---|---|
2025/03/07 | 長期金利の上昇は続くのか?~16年ぶり1.5%到達後の金利見通し | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
2025/02/18 | 関税と日銀利上げの思惑で揺れる円相場、次の展開は?~マーケット・カルテ3月号 | 上野 剛志 | 基礎研マンスリー |
2025/02/12 | 貸出・マネタリー統計(25年1月)~定期預金の伸び率が14年半ぶりの高水準に、地銀の貸出が勢いを増す | 上野 剛志 | 経済・金融フラッシュ |
2025/02/07 | 金価格は史上最高値を更新、まだ上昇余地はあるか? | 上野 剛志 | Weekly エコノミスト・レター |
新着記事
-
2025年03月14日
噴火による降灰への対策-雪とはまた違う対応 -
2025年03月14日
ロシアの物価状況(25年2月)-前年比で上昇が続き10%超に -
2025年03月14日
株式インデックス投資において割高・割安は気にするべきか-長期投資における判断基準について考える -
2025年03月13日
インド消費者物価(25年2月)~2月のCPI上昇率は半年ぶりの4%割れ -
2025年03月13日
行き先を探す“核の荷物”~高レベル放射性廃棄物の最終処分とエネルギー政策~
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年11月27日
News Release
-
2024年07月01日
News Release
-
2024年04月02日
News Release
【4月マネー関連:銀行貸出の伸びに一服感】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
4月マネー関連:銀行貸出の伸びに一服感のレポート Topへ