- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 景気回復の本格化と不動産市況の着実な改善-不動産クォータリー・レビュー2013年第2四半期
2013年09月06日
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■見出し
1――経済動向と住宅市場
2――不動産業の景況感と住宅市場
3――不動産サブセクターの動向
4――J-REIT(不動産投信)・不動産投資市場
■introduction
- 5月以降、株式市場と為替相場が不安定な動きをする一方で、1-3月の実質GDP成長率が年率4.1%に上方修正されるなど、景気は内外需そろった高成長により回復軌道に入ったと考えられる。5月の新設住宅着工戸数は年率103万戸と約4年半ぶりに100万戸を上回った。景気回復や不動産価格・金利の先高感、消費税増税前の駆込み需要などから、当面、マンション販売は好調が続くと思われる。
- 東京のオフィス市場は、Aクラスビル賃料が前期比▲3.9%と、前期の大幅上昇(+15.8%)の調整からわずかな下落となった一方、大型ビルの空室率下落が顕著で賃料も2期連続で上昇した。今期、Aクラスビルの賃料回復は足踏みしたが、景気回復の本格化に伴いオフィス市況は着実に改善しており、2014年初めまで好調な賃料上昇が続くと予測する。首都圏空港の発着枠の拡大や円安の進展から5月の訪日外国人客数は前年比+31.9%と大きく増加し、ホテルの客室稼働率も2007年以降の最高水準で推移している。高級賃貸マンションでは競争力の高い物件で稼働率の上昇が見られるようだ。
- J-REITによる活発な物件取得は第2四半期も続き、上半期累計取得額は1.4兆円で既に昨年一年間の1.7倍に達している。景気回復や円安を背景に外資系企業による取引も回復してきており、不動産投資市況は引き続き堅調に推移すると考えられる。さらに9月初めの国際オリンピック委員会総会で、東京が2020年夏季オリンピック開催地に選ばれた場合、 中期的に消費や投資の拡大が期待できる。
(2013年09月06日「基礎研マンスリー」)
このレポートの関連カテゴリ
竹内 一雅
竹内 一雅のレポート
| 日付 | タイトル | 執筆者 | 媒体 |
|---|---|---|---|
| 2017/12/07 | オフィス市場は好調継続。リート市場の低迷でJREITによる物件取得が減少。-不動産クォータリー・レビュー2017年第3四半期 | 竹内 一雅 | 基礎研マンスリー |
| 2017/11/09 | オフィス市場は好調継続。リート市場の低迷でJREITによる物件取得が減少。~不動産クォータリー・レビュー2017年第3四半期~ | 竹内 一雅 | 不動産投資レポート |
| 2017/11/08 | 東京都区部の若年人口-1970年~2015年に20~24歳人口は63%減 | 竹内 一雅 | 基礎研マンスリー |
| 2017/10/23 | 活況が続く大阪のオフィス市場-大規模ビルを中心に好調は梅田地区以外へ波及 | 竹内 一雅 |
新着記事
-
2025年11月07日
フィリピンGDP(25年7-9月期)~民間消費の鈍化で4.0%成長に減速、電子部品輸出は堅調 -
2025年11月07日
次回の利上げは一体いつか?~日銀金融政策を巡る材料点検 -
2025年11月07日
個人年金の改定についての技術的なアドバイス(欧州)-EIOPAから欧州委員会への回答 -
2025年11月07日
中国の貿易統計(25年10月)~輸出、輸入とも悪化。対米輸出は減少が続く -
2025年11月07日
英国金融政策(11月MPC公表)-2会合連続の据え置きで利下げペースは鈍化
お知らせ
-
2025年07月01日
News Release
-
2025年06月06日
News Release
-
2025年04月02日
News Release
【景気回復の本格化と不動産市況の着実な改善-不動産クォータリー・レビュー2013年第2四半期】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
景気回復の本格化と不動産市況の着実な改善-不動産クォータリー・レビュー2013年第2四半期のレポート Topへ










