「26」は、数学における「
散在型有限単純群(Sporadic Finite Simple Groups)」と呼ばれる群
6の数となっている。
数学において、「
単純群(simple group)」とは、自明でない正規部分群
7(それ自身と自明群(単位群 {e}、ただ1つの元からなる群)以外の正規部分群)を持たず、またそれ自身も自明群ではない群である。また、「
有限群(finite group)」は、台となる集合が有限個の元しか持たない群である。
「
有限単純群(finite simple groups)」については、「
有限単純群の分類定理」が存在しており、全ての有限単純群は4つの大まかなクラスに分類される。これらの群は、全ての有限群を構成する基本的な要素となっている(これは素数が整数の基本的な要素となっていることに似ている)。
この定理によると、全ての有限単純群は、以下の群のいずれかと同型
8となる(即ち、有限単純群は、(1)(2)(3)の18種類の可算無限族とそのような系統的パターンに従わない26種類の例外で構成される)。
(1) 素数位数の巡回群(Cyclic group of prime order) Cp
(2) 次数5以上の交代群(Alternating Group of degree ≧5) An
(3) 16種類のリー型の単純群(Simple group of Lie type)
ティッツ群(27番目の散在型単純群と見なされることもある)を含む。
(4)26種類の散在型単純群(Sporadic Simple Groups)
そのうちの20種類はモンスター群(最大の散在型単純群)の部分群又は部分商
9で、「Happy Family」と呼ばれており、残りの6種類は「pariah」と呼ばれている。このうちの最大のモンスター群の位数(元の数)は、
808,017,424,794,512,875,886,459,904,961,710,757,005,754,368,000,000,000
= 2
46·3
20·5
9・7
6・11
2・13
3・17・19・23・29・31・41・47・59・71 ≈ 8×10
53
となっている。
6 数学における「群(group)」とは、ある二項演算とその対象となる集合とを合わせて見たときに結合性を伴い単位元と逆元を備えるものをいう。数学において最も基本的と見なされる代数的構造の一つであり、数学や物理学全般において、さまざまな構成に対する基礎的な枠組みを与えている。
7 群Gの部分群Nが「正規部分群(normal subgroup)」であるとは、Nの任意の元nとGの任意の元gに対して、元 gng−1 が再びNに属するときにいう。
8 2つの群が「同型(isomorphic)」であるとは、2つの群の間の関数であって与えられた群演算と両立する方法で群の元の間の一対一対応ができることをいう。
9 「部分群(subgroup)」がある群Gの部分集合で同じ演算の下で群の条件(結合法則、単位元の存在、逆元の存在)を満たすものであるのに対して、「部分商(quotient group)」は群Gの正規部分群Nを使って構成され、大きい群の要素を同一視できる関係により一塊としてみなすことで得られる群で、それぞれの塊がその群の元となる。
その他の数字の「26」が現れてくる例