新型コロナ接触確認アプリ(COCOA)利用意向をもつ人の評価ポイント

第2回新型コロナによる暮らしの変化に関する調査より

2020年10月16日

(村松 容子) 医療

■要旨

生労働省による「新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOA」は、10月13日現在、ダウンロード数は1,837万件、陽性登録者数は1,133件で、ダウンロード数は日本の人口1憶2千万人に対して15%、陽性者の登録数はアプリがリリースされた7月以降の陽性者約7万1千人に対して1.6%程度にとどまっている。当初、期待されていたほどには活用されていない。

誤通知等の不具合も浸透しない要因となりうるが、不具合があったとしても、自分や周囲の人にメリットがあると感じれば、利用を検討すると思われる。

前稿「新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)利用意向が強いのはだれか」では、6月にニッセイ基礎研究所が行った「第1回新型コロナによる暮らしの変化に関する調査」のデータを使って、アプリ利用意向があるのは、感染不安を感じていて、行動の自粛をしている人であることを示した。一方、感染不安をあまり感じておらず、行動の自粛も行っていない人は、アプリも利用したがらないという結果も示唆された。本稿では、「第2回新型コロナによる暮らしの変化に関する調査1」のデータを使って、この3か月でアプリ利用意向に変化はあったか、また、アプリを利用する意向をもつ人が、接触確認アプリのどういった点を評価しているのかを見ていきたい。
 
1 2020年9月25~28日に実施。インターネット調査。対象は、全国に住む20~69歳の男女個人(株式会社マクロミルのモニタ)。有効回答数2,066。

■目次

1――接触確認アプリの利用意向は伸び悩む
2――接触確認アプリについてどのように考えているか
  1|全体では、「自分の感染予防への効果は期待できなさそう」が最多
  2|利用意向がある人では「多くの人が利用することで、国内の感染が早く収束する」が最多
3――ダウンロードの動向
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