気候指数 2024年データへの更新-日本の気候の極端さは1971年以降の最高水準を大幅に更新

2025年05月27日

(篠原 拓也) 保険計理

(8) 四国


四国の合成指数は、2010年代以降上昇しており、2024年秋季には1.26(前年秋季は1.10)となっている。中でも、高温指数は急騰して、2024年秋季に2.24となっている。また、海面水位指数も2024年に上昇している。湿度指数は、長らくマイナスで推移していたが、2010年代半ばにプラスに転じている。このことも、合成指数の上昇の要因となっている。

[各月の高温指数・海面水位指数]


高温指数は、2010-14年には8月、2015-19年には8月や10月に高かった。2020-24年は3月や8月から10月にかけて高い水準が続いており、特に3月や8月や9月に非常に高かったことがうかがえる。近年、春先や盛夏から秋口にかけて高温の日が増えているものとみられる。

海面水位指数は、月ごとの違いはそれほど大きくない。概して、2020-24年は2015-19年や2010-14年よりも高い水準で推移している。近年、通年で海面水位は上昇傾向にあるものとみられる。
(9) 九州北部


九州北部の合成指数は、2000年代半ばより徐々に上昇しており、2024年秋季には1.45(前年秋季は1.26)となっている。高温の指数は2024年秋季に急騰して2.49となっている。また、長崎、福江、口之津といった観測地点の海面水位が上昇して、海面水位指数が高い水準で推移しており、合成指数の上昇につながっている。三大都市圏につぐ人口集中地域の九州北部でも、気候変動の影響があらわれつつある。

[各月の高温指数・海面水位指数]


高温指数は、2010-14年には8月、2015-19年には5月や8月に高かった。2020-24年は3月から11月にかけて高い水準が続いており、特に3月や8月や9月に非常に高かったことがうかがえる。近年、春先から晩秋まで高温の日が増えているものとみられる。

海面水位指数は、月ごとの違いはそれほど大きくない。概して、2020-24年は2015-19年や2010-14年よりも高い水準で推移している。近年、通年で海面水位は上昇傾向にあるものとみられる。
(10) 九州南部・奄美


九州南部・奄美の合成指数は、2010年頃までゼロ前後で推移してきたが、その後上昇して、2024年秋季には1.48(前年秋季は1.30)となっている。特に、海面水位指数が高い水準で推移し、上昇を続けている。また、湿度指数は、2010年代後半に急上昇している。これらのことが、合成指数の上昇の要因となっている。

[各月の高温指数・海面水位指数]


高温指数は、2010-14年には8月、2015-19年には8月や10月に高かった。2020-24年は3月や8月から10月にかけて高い水準が続いていた。ただし、他の地域に比べると、温暖化の進行は急激ではないことがうかがえる。近年、春先やや盛夏から秋口にかけて高温の日が増えているものとみられる。

海面水位指数は、月ごとの違いはそれほど大きくない。概して、2020-24年は2015-19年や2010-14年よりも高い水準で推移している。近年、通年で海面水位は上昇傾向にあるものとみられる。
(11) (参考) 九州南部


九州南部の合成指数は、2010年頃までゼロ前後で推移してきたが、その後上昇して、2024年秋季には1.53(前年秋季は1.34)となっている。なかでも、海面水位指数は2010年代以降大きく上昇している。油津、鹿児島、枕崎といった観測地点で海面水位が継続的に上昇している。また、近年、高温指数も上昇して2024年秋季に1.94となっている。これらが、合成指数の上昇につながっている。

[各月の高温指数・海面水位指数]


高温指数は、2010-14年には8月、2015-19年には8月や10月に高かった。2020-24年は3月や8月から9月にかけて高い水準が続いていた。ただし、他の地域に比べると、温暖化の進行は急激ではないことがうかがえる。近年、春先や盛夏から秋口にかけて高温の日が増えているものとみられる。

海面水位指数は、月ごとの違いはそれほど大きくない。概して、2020-24年は2015-19年や2010-14年よりも高い水準で推移している。近年、通年で海面水位は上昇傾向にあるものとみられる。
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