数学における数字としての「24」
「24」が、数学の場面で現れてくる例としては、以下のものが挙げられる。
・(冒頭でも述べたように)「24」は4の階乗(4!=1×2×3×4)であり、異なる4つの順列組み合わせの数字となっている。
・(丁度)3通りの2つの異なる素数の和で表せる最小の数
24 = 5 + 19 = 7 + 17 = 11 + 13
(1) 3通りの2つの異なる素数の合計として表現できる数値は、以下の通り
24, 30, 34, 40, 44, 46, 52, 56, 58, 98,122, 128
(2) 3通りの2つの素数の合計として表現できる数値は、以下の通り。
22, 24, 26, 30, 40, 44, 52, 56, 62, 98, 128
このように、「128」は、3通りの2つの異なる素数の和で表せる最大の数かつ3通りの2つの素数の和で表せる最大の数にもなっている。
128=19+109=31+97=61+67
因みに(1)と(2)の差は、同じ素数の2つの和として表されるケースがあることによる。
(1)に含まれて、(2)に含まれない例
34=3+31=5+29=11+23=17+17((2)の意味では4通りとなる)
(2)に含まれて、(1)に含まれない例
22=3+19=5+17=11+11
・5以上の2つの素数の平方数の差は24の倍数になる。
例えば、以下のような具合である。
112-72=72(=24×3)
192-52=336(=24×14)
(証明)
5以上の素数は、ある自然数nを用いて、6n-1又は6n+1の形で表される(これは、5以上の全ての自然数が6n-2、6n-1、6n、6n+1、6n+2、6n+3のいずれかの形に表されるが、6n-1又は6n+1の形以外のものは2又は3(あるいは6)で割り切れることから明らかである)。
そこで例えば、2つの素数を6m+1と6n-1(m≧n≧1)とすれば(他のパターンも同様)、
(6m+1)2-(6n-1)2={(6m+1)+(6n-1)}{(6m+1)-(6n-1)}
=12(m+n){3(m-n)+1}
=12(m+n){3(m+n)-6n+1}
となるが、ここで、(1)m+nが偶数ならば12(m+n)が24の倍数、(2)m+nが奇数ならば3(m+n)も奇数で3(m+n)-6n+1は偶数、となることから、いずれにしても上記結果は24の倍数になる。
・24°は、正十五角形の中心角であり、その外角である。
その他
その他に、数字の「24」や「二十四」が現れるケースとして、例えば以下のものが挙げられる。
・映画フィルムが通常投影される 1 秒あたりのフレーム数。これは視覚の持続を可能にするのに十分な数となっている。
最後に
今回は数字の「24」について、それが現れてくる例やその理由等について、報告してきた。
多くの皆さんは1日24時間ということで、「24」という数字に接する機会も多く、半端な数字というイメージは有していないものと思われる。さらには、4の階乗(4!=1×2×3×4)ということで、何らかの機会に思いがけずに「24」という数字に出会ったこともあるかもしれない。
今回のコラムでは、それ以外にも「24」という数字が結構現れてくる場面があることを紹介した。ただし、今回紹介したケース以外でも「24」が使用されている場面もあるものと思われる。日常生活の中で何気なく接しているものに、こうした数字が現れてくることを発見してみるのも面白いことかもしれない。