オフィス市場は調整継続。ホテルは国内観光需要が回復に向かう-不動産クォータリー・レビュー2022年第2四半期

2022年08月10日

(渡邊 布味子) 不動産市場・不動産市況

■要旨
 
  • 8/15に公表予定の2022年4-6月期の実質GDPは、前期比+0.8%(前期比年率+3.2%)と2四半期ぶりのプラス成長になったと推計される。
     
  • 住宅市場は価格上昇が続くなか、販売状況は一部に減速の兆候も見られる。2022年4-6月期の新設住宅着工戸数は前年同期比▲1.3%減少、首都圏のマンション新規発売戸数は+3.1%増加、中古マンションの成約件数は▲10.1%減少した。地価は住宅地を中心に堅調に推移している。
     
  • オフィス賃貸市場は、東京Aクラスビルの空室率が3.8%に上昇した。東京23区のマンション賃料はファミリータイプの上昇が目立つ。ホテル市場は2022年4-6月の延べ宿泊者数が2019年対比で▲29.1%減少した。物流賃貸市場は、首都圏の空室率が低下したがリーシングの進捗ペースはやや鈍化している。
     
  • 2022年第2四半期の東証REIT指数は▲1.8%下落した。

 
■目次

1. 経済動向と住宅市場
2. 地価動向
3. 不動産サブセクターの動向
  (1) オフィス
  (2) 賃貸マンション
  (3) 商業施設・ホテル・物流施設
4. J-REIT(不動産投信)市場

金融研究部   准主任研究員

渡邊 布味子(わたなべ ふみこ)

研究領域:不動産

研究・専門分野
不動産市場、不動産投資

経歴

【職歴】
 2000年 東海銀行(現三菱UFJ銀行)入行
 2006年 総合不動産会社に入社
 2018年5月より現職
・不動産鑑定士
・宅地建物取引士
・不動産証券化協会認定マスター
・日本証券アナリスト協会検定会員

・2022年、2023年 兵庫県都市計画審議会専門委員

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)