のり弁×冷凍食品-消費の交差点(5)

2024年04月22日

(廣瀨 涼) 消費者行動

■要旨

今、冷凍商品市場が熱い!2022年10月に東京・秋葉原に冷凍食品食べ放題レストランや冷凍食品専門店がオープンするなど、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による手軽な冷凍食品や総菜などの「中食」需要の高まりや、共働き世帯やシニアの少人数世帯の増加が冷凍食品市場を後押ししている。筆者も日々の買い物で冷凍食品を購入する機会があるのだが、ラインナップはもちろん、「これが冷凍食品で食べれるの?」と驚く商品によく遭遇する。その中でも筆者が感動したのは弁当・惣菜専門店「オリジン弁当」の「のり弁当」を再現した冷凍食品だ。過去の消費経験を思い返して欲しい。白身フライ、ちくわの磯部揚げ、きんぴらごぼう。どれも冷凍食品の定番であり、売り場で目にしたこともあると思う。しかし、筆者の知る限りそれらが弁当として冷凍されている商品を見たのは初めてだった。本コラムではなぜ「弁当の冷凍食品」を見かけることがなかったのか考えてみた。

■目次

本コラムのポイント
1――今最高に熱い冷凍商品市場
2――冷凍食品はおいしい
3――TVディナーへの憧れ
4――「冷凍ご飯は美味しくない」問題
5――冷凍のり弁当の市場性

生活研究部   研究員

廣瀨 涼(ひろせ りょう)

研究領域:暮らし

研究・専門分野
消費文化、マーケティング、ブランド論、サブカルチャー、テーマパーク、ノスタルジア

経歴

【経歴】
2019年 大学院博士課程を経て、
     ニッセイ基礎研究所入社

・令和6年度 東京都生活文化スポーツ局都民安全推進部若年支援課広報関連審査委員

【加入団体等】
・経済社会学会
・コンテンツ文化史学会
・余暇ツーリズム学会
・コンテンツ教育学会
・総合観光学会

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)