日本の母子保健 低出生低体重児(1)-2019年の低出生体重児が占める割合は9.4%、1975年から4.3%ptも上昇-

2024年01月30日

(乾 愛) 医療

■要旨

本稿では、低出生体重児の現状を明らかにすることを目的に、定義と最新データを示した。

低出生体重児の分類法では、出生体重児2,500g以下を低出生体重児と分類しており、出生体重1,500g以下を極出生体重児、出生体重児1,000g以下を超低出生体重児と呼称している。

また、厚生労働省の人口動態統計のデータによると、出生体重2,500g未満の低出生体重児は、2019年において81,462人と、出生総数865,239人うち9.4%を占め、1975年の5.1%からおよそ4.3%ptも上昇していることが明らかとなった。

次稿では、厚生労働省の人口動態統計のデータを用いて、子どもの性別や出生児数(単産・複産)による差異、母親の年齢別による属性別の特徴を整理する予定である。

■目次

1――はじめに
2――低出生体重児の定義と現状
  1|低出生体重児の定義とは?
  2|低出生体重児の現状
3――まとめ

生活研究部   研究員・ジェロントロジー推進室・ヘルスケアリサーチセンター 兼任

乾 愛(いぬい めぐみ)

研究領域:

研究・専門分野
母子保健・高齢社会・健康・医療・ヘルスケア

経歴

【職歴】
 2012年 東大阪市 入庁(保健師)
 2018年 大阪市立大学大学院 看護学研究科 公衆衛生看護学専攻 前期博士課程修了
     (看護学修士)
 2019年 ニッセイ基礎研究所 入社
 2019年~大阪市立大学大学院 看護学研究科 研究員(現:大阪公立大学 研究員)

【資格】
看護師・保健師・養護教諭一種・第一種衛生管理者

【加入団体等】
日本公衆衛生学会・日本公衆衛生看護学会・日本疫学会

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