オフィス市場の調整は小休止。ホテル市場はコロナ前を回復-不動産クォータリー・レビュー2022年第4四半期

2023年02月07日

(佐久間 誠)

■要旨
 
  • 2022年10-12月期の実質GDP(2/14公表予定)は前期比+0.3%(前期比年率+1.0%)と2四半期ぶりのプラス成長になったと推計される。
     
  • 住宅市場は、マンション等の販売状況がやや弱含むなか、価格の上昇ペースが鈍化している。2022年10-12月期の新設住宅着工戸数は前年同期比▲1.6%、首都圏のマンション新規発売戸数は▲19.5%減少、中古マンションの成約件数は▲10.6%減少した。地価は、住宅地の上昇が続くなか、商業地についても上昇の裾野が拡大している。
     
  • オフィス賃貸市場は、東京Aクラスビルの成約賃料が前期比+4.4%と6期ぶりに上昇した。東京23区のマンション賃料は調整局面を脱している。ホテル市場は2022年12月の延べ宿泊者数が2019年対比で▲0.2%となり、コロナ禍前の水準を回復した。物流賃貸市場は、首都圏の空室率が5.6%(前期比+0.4%)に上昇した。
     
  • 2022年第4四半期の東証REIT指数は▲2.6%下落した。

 
■目次

1. 経済動向と住宅市場
2. 地価動向
3. 不動産サブセクターの動向
  (1) オフィス
  (2) 賃貸マンション
  (3) 商業施設・ホテル・物流施設
4. J -REIT(不動産投信)市場
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