AIオンデマンド乗合タクシーの成功の秘訣(総括編)~全国30地域に展開するアイシン「チョイソコ」の事例から

2022年02月21日

(坊 美生子) 高齢化問題(全般)

■要旨

本対談を通じて、AIオンデマンド乗合タクシー事業について、様々な課題と展望が見えてきた。運賃収入だけで収益性を確保することは難しく、運営事業者は、収益源を増やすために多様なサービスを付加する必要があるだろう。予約システムやルート選定など、技術的な部分には、デジタルとアナログを組み合わせた運用が効果的である。今後のオンデマンド乗合タクシーには、地域のコミュニティ活性化に寄与する役割が期待される。

■目次

はじめに
1――オンデマンド乗合タクシー事業の収益性
  1|移動サービスに対する需要と消費者意識
  2|AIの有用性と必要性
2――デジタルとアナログの最適解
  1|予約システム
  2|ルートの設定と選択
3――フルデマンドとセミデマンドの違いと課題
4――導入後の点検と見直し
5――新たな機能と役割への期待

<対談参加者>

加藤博巳氏 株式会社アイシンビジネスプロモーション部長。1992年旧アイシン精機入社、Aisin Europe S.A.副社長などを歴任。イノベーションセンター部長を経て現職。2018年から「チョイソコ」事業を統括している。

川島康孝氏 豊明市経済建設部市街地整備課長。2001年採用。前職の行政経営部とよあけ創生推進室長の時に地域公共交通網形成計画を策定し、コミュニティバスの再編と合わせてチョイソコを導入。

早川佳介氏 豊明市行政経営部企画政策課施設・交通マネジメント係主事。2014年採用。総務課での選挙担当を経て、公共交通を担当。現在、地域公共交通計画を策定中

坊美生子(モデレーター) ニッセイ基礎研究所生活研究部准主任研究員。ジェロントロジー推進室兼任。高齢者の視点で移動支援、交通政策を研究。

生活研究部   准主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任

坊 美生子(ぼう みおこ)

研究領域:ジェロントロジー(高齢社会総合研究)

研究・専門分野
中高年女性の雇用と暮らし、高齢者の移動サービス、ジェロントロジー

経歴

【職歴】
 2002年 読売新聞大阪本社入社
 2017年 ニッセイ基礎研究所入社

【委員活動】
 2023年度~ 「次世代自動車産業研究会」幹事
 2023年度  日本民間放送連盟賞近畿地区審査会審査員

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