ソフトバンクGがカギを握る日経平均3万円回復の現実味

2021年06月12日

(井出 真吾) 株式

■要旨

今年2月に30年以上ぶりに3万円を回復して話題になった日経平均株価は、5月中旬には2万7,400円台まで10%近く下落。その後も戻りが鈍く2万9,000円の足場を固められない状況が続いている。
 
株価下落と業績改善見込みで、伝統的な投資指標(PER)は割安な水準まで下がったように"見える"が、ソフトバンクグループの業績見通しを過大評価している可能性があり、実質的には割安と言い切れない。
 
今後、日経平均が実力で3万円を超えられるかは、ソフトバンクグループの業績動向が大きなカギを握っている。
 
◆ポイント
  1. 上場企業の2022年3月期は大幅増益の見込み
  2. 日経平均のPERは下限メドの14倍程度で割安に"見える"
  3. 影響度が高いソフトバンクグループの業績を過大評価している可能性がある

金融研究部   主席研究員 チーフ株式ストラテジスト

井出 真吾(いで しんご)

研究領域:医療・介護・ヘルスケア

研究・専門分野
株式市場・株式投資・マクロ経済・資産形成

経歴

【職歴】
 1993年 日本生命保険相互会社入社
 1999年 (株)ニッセイ基礎研究所へ
 2023年より現職

【加入団体等】
 ・日本ファイナンス学会理事
 ・日本証券アナリスト協会認定アナリスト

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