わが国の不動産投資市場規模(3)~商業施設の「収益不動産」は約71.1兆円、物流施設は約23.9兆円、ホテル・旅館は約12.9兆円。

2021年05月20日

(吉田 資)

(株式会社価値総合研究所 パブリックコンサルティング第3事業部 主任研究員 室 剛朗 )

■要旨
 
  • ニッセイ基礎研究所と価値総合研究所は、共同でわが国の不動産投資市場規模に関する調査を実施した。
     
  • 商業施設の資産規模は、「収益不動産」で約71.1兆円、「投資適格不動産」で約50.7兆円と推計された。各カテゴリーにおけるJ-REITの保有比率を確認すると、「収益不動産」で4.7%、「投資適格不動産」で5.0%となった。
     
  • 物流施設の資産規模は、「収益不動産」で約23.9兆円、「投資適格不動産」で約10.8兆円と推計された。各カテゴリーにおけるJ-REITの保有比率を確認すると、「収益不動産」で15.5%、「投資適格不動産」で29.8%となった。
     
  • ホテル・旅館の資産規模は、「収益不動産」で約12.9兆円、「投資適格不動産」で約8.4兆円と推計された。各カテゴリーにおけるJ-REITの保有比率を確認すると、「収益不動産」で14.0%、「投資適格不動産」で16.7%となった。
     
  • 「収益不動産」のエリア分布を確認すると、「収益不動産272兆円」の39%が「東京都」に集積している。用途別にみると、「オフィス99.5兆円」の59%、「住宅64.9兆円」の41%が「東京都」に集積している。一方、「商業施設」、「物流施設」、「ホテル・旅館」は「オフィス」と比較すると「東京都」への集積度は低く、地方都市も一定の市場規模を有している。

 
■目次

1. はじめに
2. 商業施設の資産規模の推計結果
  2-1. 概要
  2-2. エリア別にみた商業施設の「収益不動産ストック」
3. 物流施設の資産規模の推計結果
  3-1. 概要
  3-2. エリア別にみた物流施設の「収益不動産ストック」
4. ホテル・旅館の資産規模の推計結果
  4-1. 概要
  4-2. エリア別にみたホテル・旅館の「収益不動産ストック」
5. おわりに

株式会社価値総合研究所 パブリックコンサルティング第3事業部 主任研究員 室 剛朗 

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