業績見通し「未定」企業に引き続き要警戒-10月~11月の中間決算公表に向けた示唆

2020年09月10日

(井出 真吾) 株式

■要旨

2020年度第1四半期(4~6月)の決算発表が一巡した。年度初めに業績見通しを「未定」としていた企業の半数弱が業績予想を公表したが、極めて悪い内容が目立ち株価も軟調だ。
 
これらの企業は期初予想を公表しない理由を「コロナ禍の影響が読めないため」としていたケースが多いが、実際は「あまりに厳しい内容のため公表できなかった」のかもしれない。そうであれば、現時点で3割強残っている「未定」の企業には警戒が必要だ。
 
◆ポイント
  1. 20年度の業績予想を初めて公表した企業は、業績が大幅悪化の見込み
  2. 当然、市場の評価は厳しく、株価が急落したケースも少なくない
  3. いまだ「未定」の企業が見通しを公表するであろう中間決算に要警戒

金融研究部   主席研究員 チーフ株式ストラテジスト

井出 真吾(いで しんご)

研究領域:医療・介護・ヘルスケア

研究・専門分野
株式市場・株式投資・マクロ経済・資産形成

経歴

【職歴】
 1993年 日本生命保険相互会社入社
 1999年 (株)ニッセイ基礎研究所へ
 2023年より現職

【加入団体等】
 ・日本ファイナンス学会理事
 ・日本証券アナリスト協会認定アナリスト

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