経済研究部 主任研究員
高山 武士(たかやま たけし)
研究領域:経済
研究・専門分野
欧州経済、世界経済
【先行事例と本稿での評価方法】
・コロナ対応力評価の先行事例として、POLITICOや英エコノミスト誌、Deep Knowledge Groupなどがそれぞれ独自の評価を実施しているが、評価基準により高評価となる国は異なる。
・コロナ対応の評価には様々な切り口があるが、本稿では、シンプルに各国の「コロナ被害」(感染拡大)と「経済被害」をいずれも小さく抑えている国という観点で評価する。
・「コロナ被害」は「(1)累積感染者数」「(2)感染拡大率」「(3)致死率」の3つの観点を評価し、「経済被害」については、コロナ禍によって失われたGDPの損失を推計し評価する。
【評価結果と上位国の特徴】
・総合順位では、台湾、マレーシア、香港、タイ、中国、韓国の順に高評価となった。
・上位国に東南アジアの国が多いが、これらの国では比較的早期に「謎の肺炎」に対する注意を払っており、早期の水際対策を講じたことが結果的に最も効果的だった可能性がある。
・今回のランキングでも先行きの被害を一定織り込んではいるが、実際の「コロナ禍被害」と「経済被害」の動向はこれからのコロナ対応への巧拙で変動しうる。
・そして今後は、各国の財政出動余地の縮小などから、強固な行動制限に対する反発も強くなっており、コロナ対応ではこれまで以上に難しい舵取りが求められている状況でもある。
経済研究部 主任研究員
研究領域:経済
研究・専門分野
欧州経済、世界経済
【職歴】
2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
2009年 日本経済研究センターへ派遣
2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
2014年 同、米国経済担当
2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
2020年 ニッセイ基礎研究所
2023年より現職
・SBIR(Small Business Innovation Research)制度に係る内閣府スタートアップ
アドバイザー(2024年4月~)
【加入団体等】
・日本証券アナリスト協会 検定会員