EIOPAがソルベンシーIIの2020年レビューに関するCPを公表(7)-株式リスクに関する措置-

2019年12月27日

(中村 亮一) 保険計理

■要旨

ソルベンシーIIに関しては、レビューの第2段階として、ソルベンシーIIの枠組みの見直しが2021年までに行われる予定となっており、その検討が既にスタートしている。欧州委員会は、EIOPA(欧州保険年金監督局)に対して、2019年2月11日に指令2009/138/EC2(ソルベンシーII)のレビューに関する助言要請を行った。これを受けて、EIOPAが検討を進めていたが、2019年10月15日に、ソルベンシーIIの2020年レビューにおける技術的助言に関するコンサルテーション・ペーパー(以下、「今回のCP」という)を公表した。

これまで4回のレポートで、今回のCPの具体的内容について報告してきており、前回前々回のレポートでは、「ボラティリティ調整(VA)」に関する内容を報告した。

今回のレポートでは、株式リスクに関する措置として、「長期及び戦略的な株式投資」、「株式リスク費用の対称調整」、「株式リスクに関する移行措置」及び「回復期間の延長」について報告する。

■目次

1―はじめに
2―「長期及び戦略的な株式投資」について
  1|欧州委員会からの助言要請
  2|以前の助言内容
  3|関連法規
  4|課題の特定と分析
  5|助言内容
3―「株式リスク費用の対称調整」について
  1|欧州委員会からの助言要請
  2|関連法規
  3|課題の特定
  4|分析
  5|助言内容
4―「株式リスクに関する移行措置」について
  1|欧州委員会からの助言要請
  2|以前の助言内容
  3|関連法規
  4|課題の特定
  5|助言内容
5―「回復期間の延長」について
  1|欧州委員会からの助言要請
  2|以前の助言内容
  3|関連法規等
  4|課題の特定
  5|分析
  6|助言内容
6―まとめ
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