自動車保険料率の引き上げに向けた動き-自動車保険と傷害保険の参考純率の改定

2024年09月13日

(安井 義浩) 保険計理

■要旨

来年1月頃に損害保険大手3社が自動車保険の保険料を値上げする、とのことであるが、今回のレポートは、「その次」の改定にむけた話題である。損害保険料率算出機構が、自動車保険の「参考純率」を全国平均で5.7%引上げることを金融庁に届け出て、6月28日に認められた。この引上げをもとに、各社が具体的な保険料を検討し、実際に自動車保険の保険料は、さらに引き上げられることが予想されるが、それは2026年1月以降の話となるだろう。

■目次

1――はじめに
2――参考純率と保険料の改定
3――今回の自動車保険の参考純率の改定内容
  1|参考純率の引き上げ
  2|料率区分ごとの格差の見直し
  3|今後の自動運転車の普及に対応するための、「被害者救済費用特約」の新設
  4|「特定小型原動機付自転車」区分の新設
4――傷害保険の参考純率の改定
5――実際の保険料改定はまだ先

保険研究部   主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任

安井 義浩(やすい よしひろ)

研究領域:保険

研究・専門分野
保険会計・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴

【職歴】
 1987年 日本生命保険相互会社入社
 ・主計部、財務企画部、調査部、ニッセイ同和損害保険(現 あいおいニッセイ同和損害保険)(2007年‐2010年)を経て
 2012年 ニッセイ基礎研究所

【加入団体等】
 ・日本アクチュアリー会 正会員
 ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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