外国株式投信の中では、インデックス型に4兆8,000億円の資金流入があり牽引した。これまでインデックス型の外国株式は2023年の3兆5,000億円の流入が最大であったが、2024年は上半期で既に大きく上回っている。それに加えてアクティブ型にも2024年上半期に2兆円の資金流入があり、2022年以降だと半期で最大であった。
2024年はなんといっても少額投資非課税制度(NISA)が大幅に拡充され、いわゆる新NISAとして生まれ変わった。それに伴って年間の買付枠が大幅に拡大され、NISA口座からの買付が2024年1-3月の分かっているだけで6兆2,000億円に迫り、3カ月で2023年1年間の買付額5兆4,000億円を上回った。そのうち3兆5,000億円が投信買付だった。
このNISA口座からの投信買いの大部分が外国株式投信、特にインデックス型に向かったようだ。月次でインデックス型の外国株式投信の設定額をみてもそのことが見て取れる。つみたてNISAが始まった2018年から右肩上がりで増加してきたが、2023年下半期でも5,000億円から6,000億円程度であった【図表2】。それが2024年に入ると最も少なかった4月でも1兆円に迫る設定があり、毎月の設定額は2023年下半期のほぼ倍になっている。
ただし、インデックス型の外国株式投信の買付額は2024年1月に1兆4,000億円をピークに2月、3月、4月と減少した。これは年初に成長投資枠を使い切った人が多かったことが背景にあると思われる。NISA口座からの2024年1-3月の投信買付の3兆5,000億円のうち7割の2兆5,000億円が成長投資枠からであった。年初は成長投資枠の一括購入で特に買付が膨らんでいた可能性が考えられる。
さらにインデックス型の外国株式投信では解約額も2023年11月から膨らんでおり、2024年1月は買付だけでなく解約も4,000億円と過去最大だった。NISA口座から買付すべてが新規資金というわけではなく、一部で課税口座からNISA口座への買い替えが起こっていることもうかがえる。