コロナ禍における賃貸マンション市場の動向-賃貸管理データより算出された空室率に基づく分析

2023年10月10日

(佐久間 誠) 不動産市場・不動産市況

■要旨

本稿では、日本情報クリエイト株式会社が提供するオルタナティブデータ「CRIX」をもとに、コロナ禍における賃貸マンション市場の動向について分析した。コロナ禍では安定性が高いと評価されてきた日本の賃貸住宅市場にもその影響は及んだ。特に、単身世帯向けの賃貸マンションは相対的に大きな影響を受けた。東京都や愛知県をはじめ、また東京においては特に都心に近い地域で、空室率は相対的に大きく上昇した。しかし、2022年後半から賃貸住宅市場は回復の兆しを見せ始めている。

■目次

はじめに
1――日本の単身向け賃貸マンション市場:コロナ禍による調整局面は終了
2――賃貸面積別の賃貸マンション市場動向:コロナ禍は単身向け中心に影響
3――地域別の単身向け賃貸マンション市場動向:地域毎の変化はまちまち
4――おわりに

金融研究部   主任研究員

佐久間 誠(さくま まこと)

研究領域:不動産

研究・専門分野
不動産市場、金融市場、不動産テック

経歴

【職歴】  2006年4月 住友信託銀行(現 三井住友信託銀行)  2013年10月 国際石油開発帝石(現 INPEX)  2015年9月 ニッセイ基礎研究所  2019年1月 ラサール不動産投資顧問  2020年5月 ニッセイ基礎研究所  2022年7月より現職 【加入団体等】  ・一般社団法人不動産証券化協会認定マスター  ・日本証券アナリスト協会検定会員

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