通勤距離の長いオフィスワーカーほどテレワークが定着-携帯位置情報を活用したオフィス出社人数の分析

2023年01月31日

(佐久間 誠) 不動産市場・不動産市況

■要旨
 
  • 「KDDI Location Analyzer(以下KLA)」の携帯位置情報データをもとに、「丸の内・大手町エリア」を対象に、オフィスワーカーの通勤距離に着目してオフィス出社動向を分析した。
     
  • 通勤距離別のオフィス出社人数を確認すると、2020年は通勤距離に関わらず一斉にテレワークを実施、2021年は長距離通勤者ほどテレワークを活用、そして、2022年は短距離通勤者を中心にオフィス回帰が進む一方、長距離通勤者は引き続きテレワークを活用しオフィスへの戻りが鈍い傾向にあった。
     
  • 「丸の内・大手町エリア」のオフィスワーカーの平均通勤距離は、2019年の18.1kmから、2020年は17.7km、2021年は17.0km、2022年は16.4kmと、徐々に縮小している。


■目次

1――携帯位置情報データによる通勤距離別のオフィス出社人数の計測
2――コロナ禍前における「丸の内・大手町エリア」のオフィス出社人数の通勤距離別分布
3――コロナ禍におけるオフィス出社人数の動向
4――コロナ禍における平均通勤距離の推移

金融研究部   主任研究員

佐久間 誠(さくま まこと)

研究領域:不動産

研究・専門分野
不動産市場、金融市場、不動産テック

経歴

【職歴】  2006年4月 住友信託銀行(現 三井住友信託銀行)  2013年10月 国際石油開発帝石(現 INPEX)  2015年9月 ニッセイ基礎研究所  2019年1月 ラサール不動産投資顧問  2020年5月 ニッセイ基礎研究所  2022年7月より現職 【加入団体等】  ・一般社団法人不動産証券化協会認定マスター  ・日本証券アナリスト協会検定会員

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