“プレコンセプションケア”とは? (1)-起源はCDC、10歳代の望まない妊娠や早産・乳幼児死亡率などが背景に-

2022年10月17日

(乾 愛) 医療

■要旨

本稿では、プレコンセプションケア提唱の起源となったCDCの プレコンセプションヘルス と プレコンセプション・ヘルスケア について概説した結果、子どもを産むことができる生殖年齢にある男女の健康に注目し、将来の自分の子どもの健康を守るために対策を講じる必要性を訴えていることが特徴的であることが明らかとなった。

また、それらを提唱するに至る背景としては、10歳代(15-19歳)の意図しない妊娠率や早産・乳幼児死亡率の高さなどの周産期課題があることが推察された。

次回は、これらCDCの特徴と比較しながら、WHOのプレコンセプションケアの対象内容の特徴と、背景要因について検証する。

■目次

1――はじめに
2――CDCの"プレコンセプションヘルス" と "プレコンセプション・ヘルスケア"
3――"プレコンセプションヘルスケア"提唱に至る米国の周産期の実態
  1| 10歳代の高い出産率と意図しない妊娠
  2| 米国の高い早産発生数
  3| 米国の高い乳幼児死亡率
4――まとめ

生活研究部   研究員・ジェロントロジー推進室・ヘルスケアリサーチセンター 兼任

乾 愛(いぬい めぐみ)

研究領域:

研究・専門分野
母子保健・高齢社会・健康・医療・ヘルスケア

経歴

【職歴】
 2012年 東大阪市 入庁(保健師)
 2018年 大阪市立大学大学院 看護学研究科 公衆衛生看護学専攻 前期博士課程修了
     (看護学修士)
 2019年 ニッセイ基礎研究所 入社
 2019年~大阪市立大学大学院 看護学研究科 研究員(現:大阪公立大学 研究員)

【資格】
看護師・保健師・養護教諭一種・第一種衛生管理者

【加入団体等】
日本公衆衛生学会・日本公衆衛生看護学会・日本疫学会

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