日本の従業員エンゲージメントの低さを考える

2022年07月25日

(小原 一隆) 成長戦略・地方創生

■要旨

先日、日本経済新聞に興味深い記事が掲載されていた。日本企業の労働環境は従前に比べて改善したものの、働き手の仕事への充実感・達成感(働きがい)は高まっていない、というものである。

長時間労働やサービス残業も厭わないまじめで勤勉な集団というのが世界でも広く定着した日本の労働者のイメージであっただけに、今回の調査の結果は意外と受け止める人もいるかも知れない。

では、いったい何がこの記事のような調査結果の背景にあるのか、それは何を意味するのか、そして、近年注目される従業員エンゲージメントという概念について考察する。

■目次

1―はじめに
2―近時の調査による評価
3―エンゲージメントとは
4―従業員エンゲージメントの効用
5―日本の従業員エンゲージメントはなぜ低いのか?
6―従業員エンゲージメントをいかに高めるか?
7―骨太方針と従業員エンゲージメント
8―従業員エンゲージメントに対する批判
9―おわりに

総合政策研究部   主任研究員

小原 一隆(こばら かずたか)

研究領域:

研究・専門分野
経済政策・人的資本

経歴

【職歴】
 1996年 日本生命保険相互会社入社
      主に資産運用部門にて融資関連部署を歴任
     (海外プロジェクトファイナンス、国内企業向け貸付等)
 2022年 株式会社ニッセイ基礎研究所

【加入団体等】
・公益社団法人日本証券アナリスト協会

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