また、欧州委員会ではロシア・ウクライナ侵攻を受けて、エネルギー面での「脱ロシア」を進めるために、化石燃料からの脱却を従来の目標よりも加速する「REPowerEU」計画を打ち出している6。内容は「(1)省エネルギー」「(2)エネルギー調達先の多様化」「(3)再生エネルギー移行の推進」の柱からなり、これらを実現するための「(4)投資拡大」が計画されている。資金調達には、「次世代EU」の中核となる復興強靭化ファシリティ(RRF:Recovery and Resilience Facility)の未活用融資枠(2250億ユーロ)や、EU-ETSの排出枠収入による新規の補助金(200億ユーロ)など活用することを計画し、合計約3000億ユーロの投資支援を予定している。