資金循環統計(21年1-3月期)~個人金融資産は1946兆円と3期連続で過去最高を更新、前年比では130兆円増

2021年06月25日

(上野 剛志) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

なお、家計の金融資産は、既述のとおり1-3月期に13兆円増加したが、この間に金融負債が3兆円増加したため、金融資産から負債を控除した純資産残高は10兆円増の1584兆円となった(図表5)。
 
ちなみに、足元の4-6月期は株高・円安の動きが一服しているが、例年4-6月期は一般的な賞与支給月を含むことから、個人金融資産への資金流入が進む。従って、6月末時点の個人金融資産残高は3月末をやや上回り、過去最高をさらに更新すると見込まれる。
 
1 今回、年に1度の訴求改定に伴い、2005年以降の計数が遡及改定されている。
2 統計上の表現は「調整額」(フローとストックの差額)だが、本稿ではわかりやすさを重視し、「時価(変動)」と表記。

経済研究部   主席エコノミスト

上野 剛志(うえの つよし)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融・為替、日本経済

経歴

・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所

・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)

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