オルタナティブデータで見る不動産市場(2021年4月)-商業施設の来店者は減少、オフィス出社率の低下は小幅

2021年04月20日

(佐久間 誠) 不動産市場・不動産市況

■要旨

本稿では、流動人口をもとに商業施設の来店者数やオフィス出社率の動向を確認した。第4波の懸念が高まる現時点においては、(1)商業施設の来店者数が減少しているが、新規感染者数が減少に転じれば回復に向かうことが予想される、(2)オフィス出社率の変化は相対的に小さい、ことを示した。ワクチンが多くの国民に行き渡るまで時間を要するなか、まずは感染拡大を抑制する必要がある。一方で、経済が本格回復するためには、流動人口が従来の水準まで戻ることが不可欠である。

■目次

1――はじめに
2――新型コロナウイルスの感染拡大と政府の感染症対策の変遷
3――流動人口で見る商業施設の来店者数やオフィス出社率の動向
  1|商業施設の来店者数の動向
  2|オフィス出社率の動向
4――おわりに

金融研究部   主任研究員

佐久間 誠(さくま まこと)

研究領域:不動産

研究・専門分野
不動産市場、金融市場、不動産テック

経歴

【職歴】  2006年4月 住友信託銀行(現 三井住友信託銀行)  2013年10月 国際石油開発帝石(現 INPEX)  2015年9月 ニッセイ基礎研究所  2019年1月 ラサール不動産投資顧問  2020年5月 ニッセイ基礎研究所  2022年7月より現職 【加入団体等】  ・一般社団法人不動産証券化協会認定マスター  ・日本証券アナリスト協会検定会員

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