OPECプラス減産決定でも原油価格は下げ止まらず~その原因と今後の注目ポイント

2020年04月16日

(上野 剛志) 金融市場・外国為替(通貨・相場)

■要旨

4月9日ならびに12日に開催されたOPECとロシアなどの非OPEC産油国の会合、通称OPECプラスにおいて、大規模な協調減産の再開が合意されたが、原油価格は軟調に推移している。

会合直前にあたる8日のWTI原油先物価格(NY市場終値)は1バレル25.09ドルであったが、昨日の終値は19.87ドルと20ドルの節目を割り込んだ。

協調減産の再開は原油市場の需給バランス改善に寄与するものの、これまでのところ、市場では前向きに評価されておらず、原油価格反転を狙った産油国の思惑通りにはなっていない。

■目次

1――OPECプラス減産決定でも原油価格下落
  1|OPECプラス会合での決定事項
  2|減産決定でも原油価格が下落したワケ
2――今後の注目ポイント

経済研究部   上席エコノミスト

上野 剛志(うえの つよし)

研究領域:金融・為替

研究・専門分野
金融・為替、日本経済

経歴

・ 1998年 日本生命保険相互会社入社
・ 2007年 日本経済研究センター派遣
・ 2008年 米シンクタンクThe Conference Board派遣
・ 2009年 ニッセイ基礎研究所

・ 順天堂大学・国際教養学部非常勤講師を兼務(2015~16年度)

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)