Z世代の情報処理と消費行動(3)-若者マーケティングに対する試論(1)

2020年02月12日

(廣瀨 涼) 消費者行動

■要旨

「若者はトレンドが移るのが早いからマーケティングが難しい。」とよく耳にする。確かに若者のトレンドは瞬く間に移り行くが、筆者は、そもそも若者の思考が複雑化したことにより、ターゲティング自体が困難になっていると考えている。

例えば従来の「女子高生をターゲットに」という戦略においても、女子高生の多様化が顕在化していることで、どの女子高生に焦点を置くのかという疑問が残る。これを踏まえて本レポートでは、若者マーケティングにおけるターゲティング方法について従来の属性別にセグメンテーションを行うことがなぜ難しいのか検証し、どのようにターゲティングするべきか若者文化である「クラスタ」の側面から考えてみた。

■目次

1――なぜ若者マーケティングは難しいのか
2――クラスタ=オタク=アイデンティティ
3――繋がるZ世代

生活研究部   研究員

廣瀨 涼(ひろせ りょう)

研究領域:暮らし

研究・専門分野
消費文化、マーケティング、ブランド論、サブカルチャー、テーマパーク、ノスタルジア

経歴

【経歴】
2019年 大学院博士課程を経て、
     ニッセイ基礎研究所入社

・令和6年度 東京都生活文化スポーツ局都民安全推進部若年支援課広報関連審査委員

【加入団体等】
・経済社会学会
・コンテンツ文化史学会
・余暇ツーリズム学会
・コンテンツ教育学会
・総合観光学会

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