「子育て支援住宅」認定制度の導入状況と普及への課題~東京都墨田区の賃貸マンション「ネウボーノ菊川」に学ぶ成功の鍵~

2018年11月21日

(坊 美生子) 高齢化問題(全般)

■要旨

自治体の子育て支援策として、一定の広さや安全性、子育て支援サービスを備えた集合住宅を「安心して子育てしやすい住宅」として認定する制度が徐々に増えている。しかし各自治体の実績をみると、認定件数が目標に届かないなど、大きな成果を挙げているとは言えない。全国的な広がりにも欠けている。東京都が2016年に導入した「子育て支援住宅認定制度」の実施状況を例に分析してみてみると、事業者にとって、費用面やサービス提供の難しさ等のハードルがあることが分かった。そこで、東京都墨田区で事業化に成功している賃貸マンション「ネウボーノ菊川」を取材し、その現状と仕組みから、成功の鍵について検証した。

■目次

はじめに
1――東京都の「子育て支援住宅認定制度」の実績と課題
  1|認定制度の内容
  2|制度導入の背景
  3|モデル事業の実施及び入居者ニーズの把握による課題の抽出
2――成功事例「ネウボーノ菊川」(東京都墨田区)のスキームと現状
  1|子育て世帯向けの充実した設備とサービス
  2|事業を開始するまでの経緯
  3|事業性確保の鍵
3――おわりに~結びに代えて~

生活研究部   准主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任

坊 美生子(ぼう みおこ)

研究領域:ジェロントロジー(高齢社会総合研究)

研究・専門分野
中高年女性の雇用と暮らし、高齢者の移動サービス、ジェロントロジー

経歴

【職歴】
 2002年 読売新聞大阪本社入社
 2017年 ニッセイ基礎研究所入社

【委員活動】
 2023年度~ 「次世代自動車産業研究会」幹事
 2023年度  日本民間放送連盟賞近畿地区審査会審査員

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