資本コストから見たPBR効果2~リーマン・ショック以降、なぜ効果が見られにくくなったのか~

2017年11月01日

(前山 裕亮) 株式

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■要旨

日本の株式市場では、低PBR銘柄への投資は高PBR銘柄へ投資するよりも、高い収益が得られる傾向があります(本稿では、この傾向を「PBR効果」と呼びます)。近年、PBR効果があまり見られなくなっていましたが、2016年は久々に見られました。

前回は、アベノミクス相場が始まった2012年以降に絞って検証し、PBR効果が2016年に見られた要因を資本コストから探ると共に、今後の動向について考えました。続編となる本稿では、より長い期間で検証し、なぜ近年、PBR効果があまり見られなくなっているのかについて考えたいと思います。

■目次

1――はじめに
2――リーマン・ショックまでほど顕著に見られなくなったPBR効果
3――資本コストを用いた寄与分析
4――資本コストと成長率の推計
5――リーマン・ショック前後で残余利益の成長度合いに違いが
6――最後に

金融研究部   主任研究員

前山 裕亮(まえやま ゆうすけ)

研究領域:医療・介護・ヘルスケア

研究・専門分野
株式市場・投資信託・資産運用全般

経歴

【職歴】
2008年 大和総研入社
2009年 大和証券キャピタル・マーケッツ(現大和証券)
2012年 イボットソン・アソシエイツ・ジャパン
2014年 ニッセイ基礎研究所 金融研究部
2022年7月より現職

【加入団体等】
 ・日本証券アナリスト協会検定会員
 ・投資信託協会「すべての人に世界の成長を届ける研究会」 客員研究員(2020・2021年度)

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