宇宙天気現象に関するリスク-太陽フレアなどのピークに入っている今日この頃

2025年03月21日

(安井 義浩) 保険計理

■要旨

ここ1年間ほどの時期は、約11年に一度の太陽活動のピークにあたる。近年の情報・通信技術の発展に伴い、太陽活動により生じる太陽フレアのような「宇宙天気現象」が、各種通信の途絶の被害などをもたらすリスクが高まっている。専門的に使われる通信だけでなく一般の社会でも、携帯電話が一時的に使えなくなる、といった被害などが生じる可能性があるが、こうしたリスクの認知度は高くはないようである。そうした宇宙天気現象とその被害、現在の検討状況などについて紹介する。

■目次

1――はじめに
2――太陽活動と、その地球への影響
  1|太陽活動
  2|地球への影響
  3|自然災害全体の中での宇宙天気現象の位置づけ
  4|過去の事例
3――宇宙天気予報と極端な宇宙現象がもたらす最悪シナリオ
  1|宇宙天気予報
  2|最悪シナリオ
4――各段階における危機管理
  1|対応方向
  2|社会インフラに関して実施されるべき共通の対策
  3|保険の活用
5――私見など

保険研究部   主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任

安井 義浩(やすい よしひろ)

研究領域:保険

研究・専門分野
保険会計・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴

【職歴】
 1987年 日本生命保険相互会社入社
 ・主計部、財務企画部、調査部、ニッセイ同和損害保険(現 あいおいニッセイ同和損害保険)(2007年‐2010年)を経て
 2012年 ニッセイ基礎研究所

【加入団体等】
 ・日本アクチュアリー会 正会員
 ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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