2025年度の年金額の見通しは1.9%増で、年金財政の健全化に貢献 (前編)-年金額改定の仕組み

2024年12月02日

(中嶋 邦夫) 公的年金

■要旨

2025年度の年金額は、2025年1月24日に公表される見込みである。公表時にスムースに理解するための準備として、本稿(前編)では、年金額改定の仕組みを確認する。

■目次

はじめに
1 ―― 年金額改定の仕組み:実質価値維持が基本だが、近年は健全化のための調整も加味
  1|年金額改定の全体像
   :基本的な改定(実質価値維持)とマクロ経済スライド(健全化策)の合算
  2|本来の改定ルール:年金額の実質的な価値を維持するため
  3|年金財政健全化のための調整ルール(いわゆるマクロ経済スライド)
2 ―― 仕組みを理解する意義:名目額が上がる場合こそ、注意が必要

保険研究部   主席研究員・年金総合リサーチセンター 公的年金調査部長 兼任

中嶋 邦夫(なかしま くにお)

研究領域:年金

研究・専門分野
公的年金財政、年金制度全般、家計貯蓄行動

経歴

【職歴】
 1995年 日本生命保険相互会社入社
 2001年 日本経済研究センター(委託研究生)
 2002年 ニッセイ基礎研究所(現在に至る)
(2007年 東洋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了)

【社外委員等】
 ・厚生労働省 年金局 年金調査員 (2010~2011年度)
 ・参議院 厚生労働委員会調査室 客員調査員 (2011~2012年度)
 ・厚生労働省 ねんきん定期便・ねんきんネット・年金通帳等に関する検討会 委員 (2011年度)
 ・生命保険経営学会 編集委員 (2014年~)
 ・国家公務員共済組合連合会 資産運用委員会 委員 (2023年度~)

【加入団体等】
 ・生活経済学会、日本財政学会、ほか
 ・博士(経済学)

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