中国経済:2024~26年の見通し-トランプ政権2.0の対中追加関税と習政権3.0の経済政策に左右される展開に

2024年11月25日

(三浦 祐介) 中国経済

3.物価・金融

(物価)
物価の動向について、消費者物価指数(CPI)の推移をみると、低調が続いており(図表17)、9月から10月にかけて低下を続けた。豚肉価格や生鮮野菜等の食品価格の伸びが低下した一方、食品・エネルギーを除くコアCPIは小幅に上昇した。工業生産者出荷価格(PPI)の伸びは、22年10月以降、24カ月連続でマイナスとなっており(図表18)、8月以降、10月にかけてマイナス幅が拡大している。
(金融)
金融の動向について、M2の伸びは、8月以降、10月にかけて上昇を続けている。9月下旬にみられた株価急騰の影響が続いているとみられるほか、M1の伸びのマイナス幅も10月に縮小した。一方、社会融資総量(政府債券を除く)の伸びは、9月から10月にかけて横ばい推移となった(図表19)。金融政策に関して、10月の政策金利(リバースレポ・オペ、7日物)は前月から据え置きとなった(図表20)。貸出金利のベンチマークとなるLPRは、1年物、5年物とも、10月に25bps低下したのち、11月は前月から据え置きとなった。
 
 

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経済研究部   主任研究員

三浦 祐介(みうら ゆうすけ)

研究領域:経済

研究・専門分野
中国経済

経歴

【職歴】
 ・2006年:みずほ総合研究所(現みずほリサーチ&テクノロジーズ)入社
 ・2009年:同 アジア調査部中国室
 (2010~2011年:北京語言大学留学、2016~2018年:みずほ銀行(中国)有限公司出向)
 ・2020年:同 人事部
 ・2023年:ニッセイ基礎研究所入社
【加入団体等】
 ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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