出生率の低下は将来の年金の水準にどう影響するか?~年金改革ウォッチ 2024年9月号

2024年09月10日

(中嶋 邦夫) 公的年金

■要旨

ポイント解説:出生率の仮定が将来の年金水準に与える影響と経済前提との関係
公的年金の将来見通しが公表される前後には、出生率の仮定が高いという声が聞かれた。本稿では、出生率の仮定が将来の年金水準に与える影響や経済前提との関係を確認する。

■目次

1 ―― 先月の動き
2 ―― ポイント解説:出生率の仮定が将来の年金水準に与える影響と経済前提との関係
  1|出生率の仮定と実績:2023年の差はわずか。今後の反転に要注目
  2|出生率の仮定ごとの年金水準の見通し:経済前提が悪いほど出生率の仮定が影響
  3|出生率の仮定と経済前提の関係:経済が悪いとマクロ経済スライドが効きにくい
  4|示唆:物価と賃金の好循環が重要
 
* 年金改革ウォッチは、2013年1月より毎月第1火曜日に連載(祝日は休載)。

保険研究部   主席研究員・年金総合リサーチセンター 公的年金調査部長 兼任

中嶋 邦夫(なかしま くにお)

研究領域:年金

研究・専門分野
公的年金財政、年金制度全般、家計貯蓄行動

経歴

【職歴】
 1995年 日本生命保険相互会社入社
 2001年 日本経済研究センター(委託研究生)
 2002年 ニッセイ基礎研究所(現在に至る)
(2007年 東洋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了)

【社外委員等】
 ・厚生労働省 年金局 年金調査員 (2010~2011年度)
 ・参議院 厚生労働委員会調査室 客員調査員 (2011~2012年度)
 ・厚生労働省 ねんきん定期便・ねんきんネット・年金通帳等に関する検討会 委員 (2011年度)
 ・生命保険経営学会 編集委員 (2014年~)
 ・国家公務員共済組合連合会 資産運用委員会 委員 (2023年度~)

【加入団体等】
 ・生活経済学会、日本財政学会、ほか
 ・博士(経済学)

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