金融システム、特に保険と年金基金のリスクと脆弱性に対する助言等の公表(欧州2023秋)-EIOPA等の合同報告書の紹介

2023年10月12日

(安井 義浩) 保険計理

■要旨

9月18日、欧州の3つの銀行、証券、保険・年金の監督当局が合同で、EU金融システムのリスクと脆弱性に関する定例の報告書を発行した。欧州の経済の不確実性は引き続き高く、各国監督当局に対し、不確実性の高まりから生じる金融安定を脅かすリスクについて警告し、市場参加者に対しても引き続き警戒することを呼びかけている。

■目次

1――合同報告書の発行
2――経済環境の認識
3――保険・年金基金の現状
  1|保険セクターの状況
  2|年金基金の状況
4――今後の注視すべきリスクについての分析
  1|金利リスク
  2|流動性リスク
  3|信用リスク
5――助言内容
6――おわりに

保険研究部   主任研究員 年金総合リサーチセンター・気候変動リサーチセンター兼任

安井 義浩(やすい よしひろ)

研究領域:保険

研究・専門分野
保険会計・計理、共済計理人・コンサルティング業務

経歴

【職歴】
 1987年 日本生命保険相互会社入社
 ・主計部、財務企画部、調査部、ニッセイ同和損害保険(現 あいおいニッセイ同和損害保険)(2007年‐2010年)を経て
 2012年 ニッセイ基礎研究所

【加入団体等】
 ・日本アクチュアリー会 正会員
 ・日本証券アナリスト協会 検定会員

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