中村 亮一()
研究領域:保険
研究・専門分野
2―FSOCによるノンバンクSIFI指定を巡るこれまでの経緯
3―今回のFSOCによる提案の概要
・金融安定性リスクに対処する評議会の能力を強化する。金融システムは進化を続けており、過去の危機は、金融システムが不安定化する前に、金融の安定性に対するリスクに対処するために果断に行動できることが重要であることを示している。新たに提案されたガイダンスは、リスクの原因が何であれ、理事会が米国の金融安定性に対するリスクに対処するために、法定権限の全てを適切に活用できるようにするのに役立つ。
・評議会がその職務をどのように遂行するのかについて国民に透明性を提供する。評議会は初めて、米国の金融安定性に対する潜在的なリスク(そのリスクが活動や個別の企業などに起因するものであるかどうか)をどのように特定し、評価し、対応するかを広範に説明するフレームワークを発行することを提案している。このフレームワークは、金融システムを通じてショックが発生し伝播す る可能性がある一般的な脆弱性と伝播経路を概説している。また、評議会がこれらのリスクに対処するために使用するツールをどのように検討しているかについても説明している。
・厳格かつ透明性のある指定プロセスを確保する。提案されているノンバンク金融会社解釈ガイダンス案は、審査対象の会社との重要な双方向関与を含む強力なプロセスを引き続き提供することになる。これらのプロセスは、審査対象の企業の管理上の負担を最小限に抑えながら、評議会の分析を聞いて理解する十分な機会を提供する。さらに、別の提案された分析フレームワークは、ノンバンク金融会社の指定が金融安定性リスクの監視と軽減に対する評議会の広範なアプローチにどのように適合するかを説明している。