外国人政策に係る言葉の曖昧さ-移民、単純労働、高度人材とは?

2023年03月31日

(鈴木 智也) 成長戦略・地方創生

■要旨

外国人政策に係る言葉には、定義が曖昧なものが少なくない。このような定義の曖昧さは、政策を推進する政治的な知恵として、合意形成に活かされて来た面はあるものの、制度と現実の間に乖離を生み、課題が生じた際に対応の遅れにつながることが懸念される。

本稿では、外国人政策に係る言葉の曖昧さについて確認し、日本で一般的に用いられる言葉のイメージとの違いを明らかにし、政策議論における言葉の定義の重要性について考察する。

■目次

1――はじめに
2――移民とは?
  1|国際連合(UN)に基づく定義
  2|国際移住機関(IOM)に基づく定義
  3|日本(政府・与党)における定義
3――単純労働とは?
  1|国際標準分類(ISCO)に基づく定義
  2|日本における単純労働の位置づけ
4――高度人材とは?
  1|国際標準分類(ISCO)に基づく定義
  2|日本(在留資格)における定義
  3|政策上の想定と異なる現状
5――おわりに

総合政策研究部   准主任研究員

鈴木 智也(すずき ともや)

研究領域:

研究・専門分野
経済産業政策、金融

経歴

【職歴】
 2011年 日本生命保険相互会社入社
 2017年 日本経済研究センター派遣
 2018年 ニッセイ基礎研究所へ
 2021年より現職
【加入団体等】
 ・日本証券アナリスト協会検定会員

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