現在バイアスが強い人は、テレワークで生産性低下を感じた傾向-テレワークで生産性が上がった人/下がった人(6)-

2022年10月19日

(岩﨑 敬子) 保険会社経営

■要旨

本稿を含めて全8回の基礎研レターでは、2022年3月にニッセイ基礎研究所が独自に行ったアンケート調査のデータを用いて、テレワーク拡大によってどのような人は生産性が高まったと感じ、どのような人は生産性が下がったと感じたのかを分析した結果を紹介していく。本稿ではそのうち、第6回として、人々の現在バイアスに注目した分析結果を紹介する(現在バイアスについての説明は次ページに記載)。結果を先取りしてお伝えすれば、夏休みの宿題を夏休みの終わり頃にやった人(現在バイアスが強いと思われる人)の間では、コロナ禍でテレワークをするようになったことで、生産性が低下したと感じた人の割合が大きかった。

■目次

1――はじめに
2――夏休みの宿題を夏休みの終わり頃にやった人の間で、生産性が低下したと感じた人の
  割合が大きい
3――夏休みの宿題と現在バイアス
4――おわりに

保険研究部   准主任研究員

岩﨑 敬子(いわさき けいこ)

研究領域:保険

研究・専門分野
応用ミクロ計量経済学・行動経済学 

経歴

【職歴】
 2010年 株式会社 三井住友銀行
 2015年 独立行政法人日本学術振興会 特別研究員
 2018年 ニッセイ基礎研究所 研究員
 2021年7月より現職

【加入団体等】
 日本経済学会、行動経済学会、人間の安全保障学会
 博士(国際貢献、東京大学)
 2022年 東北学院大学非常勤講師
 2020年 茨城大学非常勤講師

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