ESG投資に関連する機関投資家のためのフレームワークとしては、国内には日本版スチュワードシップ・コード(以下、SC)があり、国際的なものとしては国連責任投資原則(Principles for Responsible Investment:以下、PRI)がある。SCは、機関投資家に責任をもった投資判断を促すための指針である。2020年3月改訂で、運用戦略に応じて、サステナビリティに関する課題を検討、考慮し、投資先企業との対話においても組み入れることが示唆されている(原則1、原則4)。PRIは、2006年に国連の主導で発足したプラットフォームである。PRIでは、実効的なESG投資を行う為の6つの原則への準拠を、署名を通じて約束(コミット)しなければならない。PRIは、ESG課題の投資への組み込み、投資対象に対する働きかけ、活動状況の報告などが求められており、SCと比較して具体的なアクションが求められている。