世界各国の市場動向・金融政策(2022年3月)-急変動から安定化、資源国は株・通貨高

2022年04月01日

(高山 武士) 欧州経済

 
5 ただし、前述の通り、ロシアが3月9日でMSCI新興国銘柄の対象外となっており、その影響が含まれている。
6 特に、ペルーはMSCIの組み入れ銘柄がそれぞれ3銘柄(2銘柄が資源関連)と少ないため、変動が大きい。
7 ただし、名目実効為替レートは2月15日時点の前月末比で算出しており、ロシアによるウクライナ全面侵攻前の数値。
8 エジプト中銀は同日、緊急の利上げ(8.75→9.75%)を実施している。資本流出や観光客の低迷で外貨不足が懸念されるエジプトはでは、通貨の下落を促すことでIMFからの支援を受けやすくするとの見方があり(REUTERS, Egypt devalues currency 14% after Ukraine war prompts dollar flight, March 22, 2022(22年3月31日アクセス))、実際、23日にはIMFの声明で、エジプトが支援を要請していることが公表された。声明のなかでは、為替レートの柔軟化は歓迎すべきことである旨が明記されている(IMF, International Monetary Fund Statement on Egypt, March 23, 2022(22年3月31日アクセス))。

経済研究部   主任研究員

高山 武士(たかやま たけし)

研究領域:経済

研究・専門分野
欧州経済、世界経済

経歴

【職歴】
 2002年 東京工業大学入学(理学部)
 2006年 日本生命保険相互会社入社(資金証券部)
 2009年 日本経済研究センターへ派遣
 2010年 米国カンファレンスボードへ派遣
 2011年 ニッセイ基礎研究所(アジア・新興国経済担当)
 2014年 同、米国経済担当
 2014年 日本生命保険相互会社(証券管理部)
 2020年 ニッセイ基礎研究所
 2023年より現職

【加入団体等】
 ・日本証券アナリスト協会 検定会員

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)