年金改革ウォッチ 2021年9月号~ポイント解説:繰下げ受給と死亡の難しい関係

2021年09月07日

(中嶋 邦夫) 公的年金

■要旨

1 ―― 先月までの動き

社会保障教育モデル授業等に関する検討会は、年金制度を含むモデル授業の内容や授業後のアンケートについて案を確定し、実際の高校で検証を行って改善を図ることとした。

2 ―― ポイント解説:繰下げ受給と死亡の難しい関係

2022年4月の改正法施行に向けて、政省令に関するパブリックコメントの結果と決定した政省令が8月6日に公表された。本稿では、パブリックコメントで取り上げられた繰下げ受給と死亡の関係について確認する。

 1|繰下げ待機中に本人が死亡した場合:5年以上前の分は時効で不支給
 2|繰下げ待機中に配偶者が死亡した場合:遺族年金の受給権が発生すると金額が0円でも以降は
   繰下げ不能
 
* 年金改革ウォッチは、毎月第1火曜日に連載(祝日は休載)。

保険研究部   上席研究員・年金総合リサーチセンター 公的年金調査室長 兼任

中嶋 邦夫(なかしま くにお)

研究領域:年金

研究・専門分野
公的年金財政、年金制度全般、家計貯蓄行動

経歴

【職歴】
 1995年 日本生命保険相互会社入社
 2001年 日本経済研究センター(委託研究生)
 2002年 ニッセイ基礎研究所(現在に至る)
(2007年 東洋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了)

【社外委員等】
 ・厚生労働省 年金局 年金調査員 (2010~2011年度)
 ・参議院 厚生労働委員会調査室 客員調査員 (2011~2012年度)
 ・厚生労働省 ねんきん定期便・ねんきんネット・年金通帳等に関する検討会 委員 (2011年度)
 ・生命保険経営学会 編集委員 (2014年~)
 ・国家公務員共済組合連合会 資産運用委員会 委員 (2023年度~)

【加入団体等】
 ・生活経済学会、日本財政学会、ほか
 ・博士(経済学)

レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)

関連カテゴリ・レポート