年金改革ウォッチ 2020年2月号~ポイント解説:年金額改定の仕組みと見直し

2020年02月04日

(中嶋 邦夫) 公的年金

■要旨

1 ―― 先月までの動き

年金数理部会では、国家公務員共済組合(国共済)、地方公務員共済組合(地共済)、私立学校教職員共済制度(私学共済)の平成30年度財政状況が報告された。年度内に分析結果が公表される予定である。年金事業管理部会では、日本年金機構の令和2年度計画案が報告された。保険料納付率の向上を図るための対策や、インターネットを利用した相談予約の準備などを進める計画となっている。

2 ―― ポイント解説:年金額改定の仕組みと見直し

1月24日に2020(令和2)年度の年金額改定の内容が公表された。本稿では、その仕組みと、2021年度分から予定されている見直しを確認する。

 1|仕組み:実質価値の維持と健全化対応との合算
 2|2021年度から:基本的な改定が68歳未満は常に賃金に68歳以上は物価と賃金の低い方に連動

保険研究部   上席研究員・年金総合リサーチセンター 公的年金調査室長 兼任

中嶋 邦夫(なかしま くにお)

研究領域:年金

研究・専門分野
公的年金財政、年金制度全般、家計貯蓄行動

経歴

【職歴】
 1995年 日本生命保険相互会社入社
 2001年 日本経済研究センター(委託研究生)
 2002年 ニッセイ基礎研究所(現在に至る)
(2007年 東洋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了)

【社外委員等】
 ・厚生労働省 年金局 年金調査員 (2010~2011年度)
 ・参議院 厚生労働委員会調査室 客員調査員 (2011~2012年度)
 ・厚生労働省 ねんきん定期便・ねんきんネット・年金通帳等に関する検討会 委員 (2011年度)
 ・生命保険経営学会 編集委員 (2014年~)
 ・国家公務員共済組合連合会 資産運用委員会 委員 (2023年度~)

【加入団体等】
 ・生活経済学会、日本財政学会、ほか
 ・博士(経済学)

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