現代消費文化を斬る-星に願いを-「ディズニー七夕デイズ」からみる短冊の意味-

2019年07月05日

(廣瀨 涼) 消費者行動

■要旨

「笹の葉さらさら~」と、この季節になると七夕のメロディーが街で流れているのを耳にする。あなたは今年どんな願いを短冊に込めますか?七夕というと筆者は、昨年の七夕を鮮明に思い出す。昨年の七夕の時期に、七夕に関する研究の一環として、東京ディズニーランド、ディズニーシー、イクスピアリで合わせて15,000枚の短冊を一枚ずつ数え、リサーチしたからである。はたから見たら異様な光景かもしれないが、論文を書くのに必死だったあのころは、周りの目を気にしてなどいられなかった。だから、しばらくは短冊を見たくないなぁ、と思っていたけれども、結局、今年になっても短冊を書くブースを見つけると、ついつい自らの野望を書いてしまうのが短冊の魔力である。

本レポートは、そんな私の短冊リサーチをもとに書いた、この季節にぴったりのものと自負している。「東京ディズニーリゾート」で行われている七夕イベントに着目し、ディズニーランドで書かれる短冊と普通の短冊との内容を比較して、欧米文化である「ディズニー」の中で行われる日本の年中行事の意味を検証した結果について報告したい。

■目次

はじめに
1――あなたはディズニーで七夕を過ごしたことがありますか?
2――ディズニー化された七夕
3――短冊のリサーチ
4――短冊の分類と考察
5――個々の短冊内容の検証
6――結論

生活研究部   研究員

廣瀨 涼(ひろせ りょう)

研究領域:暮らし

研究・専門分野
消費文化、マーケティング、ブランド論、サブカルチャー、テーマパーク、ノスタルジア

経歴

【経歴】
2019年 大学院博士課程を経て、
     ニッセイ基礎研究所入社

・令和6年度 東京都生活文化スポーツ局都民安全推進部若年支援課広報関連審査委員

【加入団体等】
・経済社会学会
・コンテンツ文化史学会
・余暇ツーリズム学会
・コンテンツ教育学会
・総合観光学会

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