具体化しつつあるデジタル・プラットフォーマー規制

2019年04月25日

(矢嶋 康次)

(中村 洋介)

■要旨
  • デジタル・プラットフォーマーへの規制に関する議論が進んでいる。公正取引委員会は実態調査が進めており、規制の具体的な姿も示されつつある。
     
  • 公正取引委員会が実施したアンケート調査では、デジタル・プラットフォーマーのサービスを利用する事業者や消費者が懸念を有している実態が示された。
     
  • 規制のあり方を検討する経済産業省,公正取引委員会、総務省の検討会は、独占禁止法の積極運用、独占禁止法を補完する規律の導入、データ・ポータビリティの導入等を盛り込んだ方向性を提示した。6月の成長戦略に組み込むことを視野に、今後更なる具体的な検討作業が進められる予定だ。
     
  • デジタル・プラットフォーマーの取引慣行に関して、透明性や公正性の向上を通じて健全な競争環境が整えられるとともに、イノベーションとのバランス、健全なデータ活用促進にも配慮した議論となることを期待したい。

■目次

1――着々と進む規制の議論
2――公正取引委員会によるアンケート調査結果
  1|デジタル・プラットフォーマーと事業者(中小企業等)との関係
  2|デジタル・プラットフォーマーと消費者との関係
3――規制の具体化に向けた動き
4――イノベーションとのバランス、健全なデータ活用促進に向けて
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