インターネット通販市場の成長と物流施設利用の方向性(1)~インターネット通販市場の成長可能性

2018年07月20日

(吉田 資) 不動産市場・不動産市況

■要旨

経済産業省「電子商取引に関する市場調査」によれば、2017年の企業と消費者間の電子商取引市場(EC市場)規模は、約16.5兆円に達した。スマートフォンの普及により、場所・時間を問わず商品の注文が可能になったことや、インターネット通販で扱われる商品の裾野が急速に広がったこと等により、EC市場は、順調に拡大している。

いまや即日・当日配送が常識となっている物販系EC(インターネット通販)の貨物を扱う物流施設(配送センター等)では、大量の商品を迅速に入出荷することが求められている。そのため、不動産投資家(REIT等)が投資対象とする高機能な大規模物流施設が利用されることが多い。物流施設投資の見通しを立てるにあたり、インターネット通販の現状を把握することは必須といえる。

本稿では2回に分けて、インターネット通販市場の成長が物流施設利用に与える影響について考察する。第1回は、インターネット通販市場の成長可能性、等について概観する。

■目次

1――はじめに
2――インターネット通販市場の成長可能性
  1|年代別にみたネットショッピングの利用状況
  2|ラストワンマイルにおける人手不足
  3|シェアリングエコノミーの拡大
3――おわりに

金融研究部   主任研究員

吉田 資(よしだ たすく)

研究領域:不動産

研究・専門分野
不動産市場、投資分析

経歴

【職歴】
 2007年 住信基礎研究所(現 三井住友トラスト基礎研究所)
 2018年 ニッセイ基礎研究所

【加入団体等】
 一般社団法人不動産証券化協会資格教育小委員会分科会委員(2020年度~)

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